思春期 感想

注:今回の感想はネタバレがかなり多く含まれています。なので簡単なネタバレでも見たくない人は、ほかのタイトルに飛んでください。
















































































クリアしてから1ヶ月半。
いや〜ようやく感想が書けますよ。
しかし、このゲームはPCが壊れて出来なくなってた時期があったりで、妙に思い出深いです。


さて、前置きはこれくらいにして、感想いってみますか。








・システム関係
環境設定画面が使いやすく、しかも色々いじれるのが面白い。


マウスボタンカスタマイズが出来るだけでなく、セーブデータの履歴数も自由に選べるってのはセーブしまくる私にとっては結構ありがたかったです。
さらにCPU使用率とか、マウスカーソル自動消去など必要ない人にはまったく必要ないところまで変更可能です。
私はゲーム中のマウスカーソル表示は邪魔だと思ってる人間なので、マウスカーソル自動消去はありがたかったとです。


でも履歴表示時に画面表示も変更するかどうかを選べるってのは正直意外でした。
履歴表示時に画面表示も変更されるってのは、もはやRUNEの持ち味だと思っていましたから。
それを変えられるようにしちゃうのかよと。
「初恋」と「Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜」では変更できなかったので(私はRUNE作品は「初恋」と「Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜」しかやっていないので例として挙げられるのはこの2作品のみ)、これが当たり前と思っていましたし、画面表示が変更されたところで特に不都合はありませんでした。
むしろ私的には分かりやすくてイイとさえ思っていましたしw








・音関係
主題歌まったく流れないじゃん!
てか、「OPムービーってなんですか?」主義はもはや仕様ですか!?


「初恋」の方はどうだったか忘れましたが、「Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜」ではスタッフロールのときにちゃんと主題歌が流れたのに・・・
今作では、ED曲がちゃんとあるため、主題歌が1度も流れません。
聞ける機会は公式HPでダウンロード出来るデモムービーでのみってのはどうよ?
まぁ私はED曲の方が好きだから、流れなくてもいいやって思ってしまってるわけですがw(ぉ
ED曲は聞いて即行で気に入ったってのがあるため、余計に主題歌どうでもいいや感が強いです。




音声は男女共に主人公以外フルボイス。
しかも演技のレベルも演じてる人が人なので、さすがというか結構高めです。
ただ私は友成の声だけは最後までどうにも違和感が拭えませんでした。








・絵、キャラ
みあイイね、マジイイネ!




さて、私は野々原絵マンセーと言える自信(?)があるため、絵に関しては一切の問題がありませんでした。
ただ一部のCGが文章と異なった行動をしているのが目に付きました。
例えば文では右手と書いてあるのに、CGではどうみても左手だったりとか。
少しだけですがそのようなCGがあったため、気になってしまいました。




キャラの方も特に問題なし。
個人的にツボったのは上にも書いたとおり、みあで御座います。
いや、1番ロリっぽいからというわけではありませんよ。完全には否定しませんが
実際はみあの本音を知って、我が心は陥落されましたw
ここまで弱かったとは、さすがに思わなかったので。
逆にそれがすごくキました。
普段の性格もあれはあれで面白くていいんですけどねw
ですが唯一お祭りに行くイベントがないため、ほかのキャラのシナリオじゃないと浴衣姿を見れないというバグがあるのがちょっと…(それバグじゃない
そして最後の最後で来るお赤飯イベントも個人的にはGJです!(激しくマテ


すずめはこの作品唯一のツインテールキャラなので、おそらく野々原氏1番のお気に入りだと思われますw
ちなみに個人的には今作1番のギャグキャラだと思ってます。
キャラ的にいろんなことに鈍いところが結構あり、見ていて面白い。
声優さんの演技力もあり、1番すずめの台詞で笑わせてもらいました。
一応メインヒロインのはずなんですけどね。
そしてシナリオでも1番やばい線いっちゃってるキャラw


智恵理はそうとう意外なキャラでした。
シナリオをやってイメージがだいぶ変わりました。
シナリオやる前は、やたらと運が悪くてわんわん泣いてちょっとどうよこいつ?と思ってましたから。
発売前の人気投票での結果が最下位だったのにも納得できてましたし。
でも、いざシナリオをやってみたら…。
発売後の人気投票をやったら、きっと順位変わると思いますよ。
ちなみに4人中1番の巨乳キャラでもあります。
世間的に見ればそこまででかいわけでもないけど、作品的にというか個人的にも十分でかすぎる部類に入ってしまいますがw(ヲイ


雪来は一応ツンデレキャラになるのかな?
発売前の人気投票で1位を取った割には…というのが個人的な印象でした。
でも口癖の「あら、ごめんなさい」は結構好き。
んで実は1番の負けず嫌いキャラで、1番のいじられキャラ
そして個人的にシナリオが1番微妙だったキャラ。


サブキャラではなによりも主人公の父親が最高です。
普段のアホっぷりもいいですが、各シナリオで見せる父親としての態度はぶっちゃけかっこよすぎです。
あれは主人公には出せない、年季の入ったかっこよさですね。
母親もいい感じでした。
こっちはみやシナリオで見せる母親らしさが素敵ですw
主人公達の友人である友成と咲子は、正直すずめシナリオであそこまで重要キャラになるとは思っていませんでした。
てっきりサブキャラの宿命である「専用シナリオ入ると話に関わってこない」の影響を受けると思っていたのに・・・
まぁ、ほかのシナリオではあんまり関わってこないんですけどねw








・シナリオ
ここまで泣かされるとは思わなかった。




ええ、まさかここまで泣くとは思ってもみませんでしたよ。
ぶっちゃけ泣かなかったのは雪来シナリオのみです。
ほかの3人のシナリオでは見事に泣かされました。


「思春期」はシナリオが1話ごとに分かれている形式で、6話目から各ヒロイン専用のシナリオに入ります。
あと「思春期」のシナリオの特徴としては、終盤まで選んだシナリオのメインヒロイン以外のヒロイン3人もかなり話に関わってくるところがあります。
主人公と選んだシナリオのヒロイン、2人だけで話が展開するってのがかなり少ないです。
特にすずめシナリオは他のキャラの関わり方が凄かった・・・


しかも全シナリオで思春期の子供らしさってのがとても良く書かれています。
大人な両親がいるので、余計にそう感じられます。
この対比はかなりうまいです。


それと視点がよく変わるところもいい感じでした。
最後まで主人公の視点だけではなく、途中でほかのヒロインの視点からシナリオが語られてよりキャラに感情移入できました。
まぁ、この手法は今となってはそう珍しいものではないんですけどね。
ただ視点が変わると、台詞ウインドウの色が変化するところが興味深かったです。


あとどのシナリオも、キャラのやりとりとか台詞の言い回しなどが面白いので、結構笑えます。
ギャグも結構さえてますし、いい感じです。


また、H度はかなり高めです。
1人あたり5〜6回はHイベントがありますから。
なのでヌキゲとしても普通に成立します。
むしろ少なかった「初恋」の方がRUNE作品としては、珍しいのかもしれませんけど。


では各キャラのシナリオ感想です。
あ、「思春期」には「初恋」のような超展開はないのであしからず。
別の意味でのネタならありましたけどw




すずめシナリオは「兄妹が結ばれるということ」について、暗くならない明るい答えを出したシナリオです。
まぁこういうゲームだし、当然こうなるよねって答えなんですけどね。
それにここで暗い答えを出してしまったら作品の雰囲気に合いませんから、なるべくしてなった答えですけど。
実際、すずめシナリオ中最も暗いというか辛いシーンと思われる、すずめが泣きながらケンカを止めるシーンは見ていてマジで痛々しいんですよ。
こういうのを見てると、やっぱ「思春期」は明るい感じのノリが似合うなぁ〜と。
さらにこのシナリオは立ち絵ありの登場人物が全シナリオ中、1番出てきます。
友人2人がすげぇ重要キャラだったり、ほかのヒロイン3人が活躍しまくりだったりと、たまに主人公とすずめの方が脇役っぽく感じますw
そして最終話で見せる主人公の父親のかっこよさは異常です!
ぶっちゃけ父親のこの台詞に泣かされました…
まぁ、主人公とすずめが恋人になったのが分かってから、どうにもあることを意識しすぎだろ…って感じでしたが、最終話では父親の威厳というか風格ってのがありました。
主人公ではまだまだ敵わない人物ってのが、しっかりと出てましたし。
んですずめシナリオといえば、主人公とすずめの関係です。
序盤の説明では、年齢だけでなく誕生日までもが一緒な義理の妹ってことらしいのですが・・・
すずめシナリオをやると、とんでもない事実が判明します。
こいつら実の兄妹どころか、ヘタすると双子の可能性があります。
ちゃんと双子だとは言われていないのですが、雪来と両親の台詞から推測するかぎりでは、こいつら双子です。
しかもすずめシナリオに入ると、いきなりお赤飯イベントが発生…
てことは、だいたいちゅうがk(以下削除
世間に対して色々と挑戦的デス!
まぁお赤飯イベントの時期でいってしまうと、みあの方がやばいんですけどねw




智恵理シナリオは、個人的には4シナリオ中1番泣けたシナリオでした。
そして何故か4シナリオ中1番長いシナリオでもあります。
てか、ほかのシナリオよりも1話多いんですよ。
私は智恵理シナリオを最後にやったので、1話多いことに驚きました。
それまでやった3人では最終話になってる話数なのに、まだ終わらないよ、みたいな。
でも最後にやってよかったと思える内容でした。
最も「家族というもの」がテーマとして置かれていて、間違いなく1番よく出来たシナリオです。
最終話で2人が泣きながらお互いの抱えていた事を伝え合うシーンには、泣いてしまいました。
そして当然最終話での墓参りのシーンでも。
ホント、涙腺ゆるみすぎですよ、私。
いくら家族物のゲームに弱いからって…
しかもやると智恵理に対する評価が絶対に変わると思われます。
背負ってるものは1番重たいし。
そしてエピローグでは、なんと妊娠発覚w
ちゅうg(ドンドコドンドコ)なのに妊娠・・・
ホント、どこまでも挑戦的デス!




雪来シナリオは、キャラのところでも書いたとおり、個人的に1番微妙に感じた話でした。
唯一泣きませんでしたし。
それなりにいい話ではあるんですけど、ほかの3人に比べるとちょっと弱かったかなぁ〜と。
ほかのキャラとの関わりも少ないですし、このゲームらしくないシナリオだと思ってしまいました。
また雪来シナリオで重要な、雪来の過去の秘密が途中で分かっちゃったのも、冷めてしまった原因かもしれません。
でも、この秘密自体はシナリオによく生かされており、これによる雪来本人の葛藤もちゃんと書かれていたところはいい感じでした。
たぶんこの秘密に気付いたりしなければ、普通に楽しめたはずです。そう考えると、おしいことをした気分ですな。
それに4シナリオ中、ネタ驚き要素がなかったのもちょっとなぁ…って感じです。(お前はシナリオに何を求めてるんだ
いや、だってほかの3人にはあったのですから、雪来も何かあってほしかったかなぁ〜とw(ヲイヲイ
あ、でもツンデレスキーな方は結構好きな感じのシナリオかも。
専用シナリオ入ってからのツンっぷり、付き合ってからのデレっぷり、んで終盤のツンっぷり、そしてその後に見せるデレっぷりは気に入るかもしれませんよ。
別に強烈なほどツンツンデレデレなわけでもないんですけど、平均レベルのツンデレっぷりではあるかと。




みあシナリオは、1番まったりしてて微笑ましいシナリオだと思いました。
「家族というもの」を知らなかったみあが、「家族というもの」を少しずつ理解していく過程が、しっかりと書かれています。
これがまた結構丁寧に書かれていていい感じなんですよ。
最初は家族に関しての接し方が分からなくどこか臆病な感のあるみあが、最後には見てるこっちが成長したなぁって思えるようになりますから。
またみあシナリオ終盤で、みあとすずめのけんか(?)を止めるときに主人公の母親が見せた態度と台詞はかなり良かったです。
ぶっちゃけここで泣いた…
この場面はすっごい心が温かくまりました。
主人公の父親に比べるとイマイチ重要な活躍の少なかった母親でしたが、ここでは母親らしさってのを見せつけられました。
こういうのを見てると、主人公達はまだまだ子供なんだってのがよく分かります。
まぁ主人公達はちゅうg(バーストキィィック!)ですからね。
こうやって両親がちゃんと関わってきて暴走しそうな子供達を止めてくれるってところは「家族物」って感じでとってもいいです。
ただ個人的にはもう少しみあの過去、本当の母親の話をやってほしかったです。
さすがにあれだけでは少なすぎるように思えましたから。
みあがファッションやオシャレなどを意識するようになったのも、この母親の台詞がきっかけなのですから。
あとみあシナリオをやると、すずめが髪型を変えるまでの話をくわしくやってくれます。
ちなみにほかのシナリオではいきなり髪型が変わってるので、ちょっと驚きます。
てか、むしろこれはすずめ本人のシナリオでやるべきでは?と少し思ってしまいました。
まぁここは髪型うんぬんより、むしろみあのオシャレ講座の方がメインだからみあシナリオでやったのでしょうけど。
んでみあシナリオといえば、最後の最後にいきなりむかえるお赤飯イベントです。(え
当然それまでにHをかなりしっちゃってますから、つまり主人公はお赤飯前だったみあを・・・
ここまで強気だと、いっそ清清しいです!
まぁ、今のエロゲ界ではお赤飯前の子と…ってのはそうめずらしいわけではないですが、言わなくても問題ないように思えるのに、わざわざお赤飯前でしたとシナリオで語っちゃうところが素晴らしいです。
それともすずめシナリオでもお赤飯ネタやるから、明らかに見た目がすずめより幼いみあでやらないと…って思ったのでしょうか?








・まとめ
正直言って、意外なほど完成度の高い作品。




いや、RUNEで現代物だったのでどうにも「初恋」のイメージが抜けなかったのですよ。
なので、まさか泣かされるとは予想だにしていませんでした。
でもその後に「Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜」のような、主人公とヒロインの成長記を丁寧にしっかり書ききったゲームも出しているのですから、今回の結果は予想できそうな気もしたんですけどね。
実際買ったのも、個人的に「Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜」が最高に気に入ったからですし。
まぁ現代物ですから「Ricotte〜アルペンブルの歌姫〜」より「初恋」のイメージの方が影響してしまったのでしょうけど。
それに「初恋」はあらゆる意味で笑撃的衝撃的なゲームでしたから・・・


最後に、私的にこの「思春期」というゲームは、クリア後にとっても温かい気持ちになれたゲームでした。(はずかしい台詞、禁止